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趣味用ブログ。 ネタだったり、近況報告だったり。 分家には書かれない事、書いてます。
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プロフィール
HN:
藤宮紫苑(ふじみやしおん)
年齢:
43
性別:
女性
誕生日:
1980/10/13
職業:
主婦兼パート
趣味:
今はコレでしょうかね…(笑)
自己紹介:
今現在のジャンルはFateシリーズです。
諏訪部さんに嵌まっていますが、最近平川さんもハマリ気味。
演技が上手い人が好きみたいです。
男女問わず。
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遠坂さんちの家庭の事情 番外編
遠坂邸 12時


昼、である。
昼前から準備をしていたアーチャーは、時間を確認するとランサーに声をかけた。
「もう昼だが、何時までいるつもりかね」
「ん?そうだな、特に決めていないが…」
ここで気心の知れた、正規に招かれた客であるのならば昼食を一緒にどうか?と誘うのだろう。
だが残念ながらランサーは招かれざる客で、アーチャーは一刻も早く立ち去る事を望んでいる。
昼食を一緒にどうか?と誘う事も、誘われる事もありはしない状況だった。
「ならば早々に立ち去りたまえ。凛はこれから昼食だ」
「んじゃ、俺の分も」
かみ合わない会話と雰囲気。
友好的なランサーの雰囲気と、好戦的なアーチャーの雰囲気。
それを目の前で展開される凛は、心底どうでもいい気分だった。
はっきり言って、ランサーの事は嫌いじゃない。
でも、それを言えばアーチャーはきっと機嫌を損ねてしまう。
「これも板ばさみって言うのかしらね…?」
小声でこっそりといってみるが、目の前の二人は気づくはずも無く。
やっぱり、どうでもいい凛だった。
「どこの世界に馴れ合うサーヴァントがいる?!」
「ここに。死闘してないんなら別にいいじゃねえか、なあ嬢ちゃん」
「私に振らないで」
二人の言い争いが平行線で終わりそうに無いとは思う。
だが、それをどうやって収めればいいのか。
「それなら、アーチャー。番犬にでもする?」
「?!」
私の一言に、それぞれ別々の反応をする二人。
「犬っていうな!」
「何で番犬にするんだ、凛?!」
面白い、このまま少し放って置こうか?
悪魔な思考が首をもたげたが、踏みとどまって凛は簡単な事よ?と説明を始めた。
「タダで昼食に招くのは敵サーヴァントだとありえないことよ。だけど、条件があるなら考えてもいい話だわ」
「まさか、それで…」
「そう、番犬。餌付けしてみるのも楽しいかなって」
そう簡単にまとまる話ではないけれど、転機になればいい…なんて思っていたら。
「いいぜ、番犬くらいならやってやるよ。今日一日くらいならな」
「え?ランサー、冗談だったんだけど」
本気になった人がここに一名。
「断る。貴様が一番危険だろう?番犬になどなりはしない」
保護者根性が湧いてきた人が一名。
もしかして、また平行線?
「昼ぐらいいいんじゃない?アーチャー、あなたも同席するでしょう?」
「それは、まあ同席はするが」
「ランサー、別に急ぐ用事はないのよね?なら食べてから帰ったら?」
「嬢ちゃんがそういうなら、そうするけどよ」
「はい、決まりね」
このまま延々と言い争って昼食が夕食になるよりかはいい。
アーチャーには同席する事で見張ればいいと促し、ランサーには食べたら帰るように促す。
食べたら帰る、というのならばアーチャーだってそれ以上反対する事はないだろう。
「お昼は何?時間かけていたみたいだけど」
「ん?ああ、エミヤシロウの家では和食ばかりだったからな。あっさりめの煮込みハンバーグを作ってみた」
「食べてないのに良く見てるわね…」
アーチャーの観察眼にも驚くけれど、ランサーはアーチャーが料理をする事に驚いている。
「家事万能なサーヴァントってのもいるもんだな」
パラメーターがあったら家事能力A+だな、なんて笑っている。
アーチャーの場合、それに加えて執事能力もありそうだけど。
「嬢ちゃんは作らないのか?」
「私?私は中華料理とかそういうのは作るけど、和食は得意じゃないわ」
もっとも、綺礼のような辛い中華は得意ではない。
食べれるけど。
「ふーん…。嬢ちゃんの中華なら食べてみたいかもしれないが、マーボは勘弁な」
マーボと言った時のランサーの苦渋の表情が気になったけれど、それは今度聞くことにしよう。
テーブルにはアーチャーお手製の昼食が並んでいるのだから。
手伝い位してもいい気分だしね。
きっと、ランサーにそういうサーヴァントも悪くないと言ってもらえたのが良かったのかもしれない。
なんだかんだ言って、私はやっぱりアーチャーが一番なんだろう。

next 12時半 衛宮邸

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