忍者ブログ
趣味用ブログ。 ネタだったり、近況報告だったり。 分家には書かれない事、書いてます。
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
藤宮紫苑(ふじみやしおん)
年齢:
43
性別:
女性
誕生日:
1980/10/13
職業:
主婦兼パート
趣味:
今はコレでしょうかね…(笑)
自己紹介:
今現在のジャンルはFateシリーズです。
諏訪部さんに嵌まっていますが、最近平川さんもハマリ気味。
演技が上手い人が好きみたいです。
男女問わず。
バーコード
ブログ内検索
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

遠坂さんちの家庭の事情 番外編
遠坂邸 10時

ランサーの押しかけから一時間。
仕方なく私はランサーのお茶に付き合っている。
外出は頑としてアーチャーが許可しなかったので、遠坂の居間でお茶会である。
紅茶なんて飲むのかしら…というのは杞憂で、ランサーは実に美味しそうに飲んでいる。
「あなた、紅茶がある国の人なの?」
「そういうわけじゃねえが…まあ、合う合わないで言うなら俺としては合う方だろうな」
ランサーの正体を知らない私としては、手がかりというより興味で聞いた。
ぱっと見、粗野な感じのするランサー。
でも三騎士の一人として、嗜みはあるようだ。
「もう一ついい?」
「なんだ?」
「なんでそんな服着てるの?」
アーチャー同様いつもの服装ではないランサー。
何故かこちらは動揺しなかったけど。
「ああ、これか?外出るなら馴染む服装にしとけと暴君に言われた」
実に嫌そうな顔で語るランサー。
暴君、とはマスターの事だろうか。
だとしたらとんでもなく相性の悪いコンビである。
「その発言はともかく…派手好み?」
「ん?いや、なんとなくだ。外見で目立つからな、それにあわせたらこうなった」
確かに青い髪に赤い眼は目立つ。
これでシックな服装は似合わないし…外見がロックな人に見えるから丁度いいのかもしれない。
街中で出会っても眼は合わせないだろうけど。
「ところで嬢ちゃんは落ち着かないようだが、どうかしたのか?」
「…わかる?」
さっきからアーチャーの視線もさることながら、やはり服装に落ち着かない。
いつもの赤ではないから、視界に入るたび戸惑う。
「嬢ちゃんの視線から察するに、原因はアーチャーか」
「ええ…。私服で歩かれると調子狂うのよね」
アーチャーに気づかれないように小声で話す。
今アーチャーはキッチンで昼食の仕込をしている。
どこまでもまめなサーヴァントである。
「なんでだ?俺にはそんな風に感じてないんだろう?」
「んー、一番の理由は…多分、赤じゃないからだと思う」
本来のアーチャーは黒地に赤のカラーリング。
私と同じ色あわせ。
それを密かに喜んでいただけに、赤が抜けると寂しいのかも知れない。
「慣れの問題か。アーチャーとはそれだけ慣れてるんだろうよ」
慣れと言われればそうかもしれない。
「あなたの意見も一理あるわ。考えてみたら私のサーヴァントにしてから何年も経つけど、あんな格好してるの初めて見たもの」
「何年…?聖杯戦争のサーヴァントじゃないのか?」
「ああ、アーチャーは遠坂のサーヴァントなの。本当は別に召喚しないといけないんだろうけど、私はアーチャーで行く事にしたから」
父さんが聖杯戦争に向かい、帰らなかったあの時。
あの時から彼は私のサーヴァントになった。
ちゃんとサーヴァントにしたのは最近だけど、付き合いで言うならゆうに十年。
見慣れない格好をされれば戸惑う。
「なるほど。そりゃ、何が出てくるか分からない召喚するよりいいな」
ランサーは慣れてる奴の方がいいと頷く。
本当はアーチャーが誰なのか知らないんだけど、これはこの際置いておく。
「俺も嬢ちゃんみたいなマスターが良かったな」
「そんなに不満なの?」
「ああ、不満だよ。こんな風に話すなんて拷問みたいなもんだしな」
そこまで恵まれないのもいかがなものだろうか。
他愛ない会話を交わしてお茶を飲む事すらない主従。
ちょっとうちとは違いすぎるから考えられないけど。
お茶会は何時の間にやらランサーの愚痴を聞く場にと変わって行った…。
面白くないのはアーチャーだろうか?



next 衛宮邸 12時
PR
Comment
name
title
color
e-mail
URL
comment
pass
Trackback
Trackback URL:
[132] [131] [130] [129] [128] [127] [126] [125] [124] [123] [122]
忍者ブログ [PR]