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趣味用ブログ。 ネタだったり、近況報告だったり。 分家には書かれない事、書いてます。
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プロフィール
HN:
藤宮紫苑(ふじみやしおん)
年齢:
43
性別:
女性
誕生日:
1980/10/13
職業:
主婦兼パート
趣味:
今はコレでしょうかね…(笑)
自己紹介:
今現在のジャンルはFateシリーズです。
諏訪部さんに嵌まっていますが、最近平川さんもハマリ気味。
演技が上手い人が好きみたいです。
男女問わず。
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遠坂さんちの家庭の事情 番外編
遠坂邸 朝8時
朝食とお茶がすんだ後。
私は調子を乱されたまま、魔術の本などを読んでいた。
正しく言うならば読んではいない。
開いていただけだ。
何を思ったのか私服姿(と呼んでいいのかは微妙)で家事をするアーチャー。
その姿を何気に眼で追ってしまって、一行も読めはしなかった。
どうやって用意したのかは分かった。
けど、家の中ならいつもの服でいいんじゃないかと思うのだ。
それなのにアーチャーがそのままな理由。
それは間違いなく私の反応を楽しんでいるからに他ならない。
そんなに楽しいか、私の動揺。
ああ、悔しいなぁ。
一度でいいから、アーチャーを動揺させてやりたいのに。
どうしたら動揺してくれるだろうか?
アーチャーだって気づいている、私の手にある魔術書が一ページも動いていない事に。
そろそろ行動に移らないと、からかわれる。
どうしよう。
アーチャーが洗濯を終えて私の元へと向かって動き始めたとき。
私がそれに気づいてどうしようかと頭をフル回転させたとき。
それはやってきた。
普通の家とは違う、古典的なチャイムが鳴る。
来客にほっとする私。
アーチャーは向きを変え、玄関へ向かう。
少し待つと、足音が消えて扉が開く音がした。
開いたけど、すぐ閉まった。
勧誘かなんかだったのだろうか?
それにしては閉める反応が神がかっていたような気がするんだけど。
聞いていると、また開く音。
そして。
制止するアーチャーの声を無視して、彼は私の元まで小走りにやってきた。
「え…?ランサー?!」
何でいるの?!
っていうか、どうしてここに来るの?!
「よ、嬢ちゃん。暇だから遊びに来たぜ」
その辺のチンピラ風な格好のランサーは、軽くて手をあげて挨拶をすると、私の隣の椅子に腰掛けた。
「何しに来たのよ、暇って…」
「だから、嬢ちゃんと遊ぼうと思ってな。出かけねえか?」
「なんであなたと出かけないといけないのよ?」
隣の椅子から身を乗り出して迫ってくるランサー。
さすがに避けようかなと思ったところでアーチャーの手が伸びてきた。
「それ以上凛に近づくな」
私服でも殺気は戦闘時のそれ。
さすが虫を付けない保護者。
完全に払ってくれるらしい。
「アーチャー、俺は嬢ちゃんと話してるんだよ」
「凛は貴様と遊ぶ気は無い。それが分からないようだから教えてやっているまでだ」
アーチャーの言い方は冷たい。
よほど怒っているようである。
どれだけ人をからかいたかったんだか。
「アンタ、焼き餅か?」
怒り心頭なアーチャーをじろじろと観察して、ランサーが一言。
私も、当のアーチャーも呆気に取られて言葉が出ない。
「アーチャーが焼き餅なんて…」
私はありえない、と思った。
焼き餅って言ったら、好意がないと成り立たない。
ランサーにはそう見えるのだろうか?
「違うのか?横から手を出されたら怒る。立派な焼き餅だと思うが」
いや、その単純思考もどうかと思うんだけど。
「アーチャーは私がマスターだから怒ってるのよ。別のサーヴァントが来るなんて警戒しても歓迎はしないわ」
普通はそう考える。
まあ、サーヴァントの焼き餅はあるのかもしれないけど。
「そんなもんか?俺はないけどな」
「マスター、女の人なの?」
「野郎だ。焼き餅なんざ焼きたかねえよ」
ごもっとも。
それにしても、ランサーは何で家に遊びに来たんだろうか?
別に家じゃなくてもよかった気がするんだけど。



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