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趣味用ブログ。 ネタだったり、近況報告だったり。 分家には書かれない事、書いてます。
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プロフィール
HN:
藤宮紫苑(ふじみやしおん)
年齢:
43
性別:
女性
誕生日:
1980/10/13
職業:
主婦兼パート
趣味:
今はコレでしょうかね…(笑)
自己紹介:
今現在のジャンルはFateシリーズです。
諏訪部さんに嵌まっていますが、最近平川さんもハマリ気味。
演技が上手い人が好きみたいです。
男女問わず。
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遠坂さんちの家庭の事情 番外編
遠坂邸 0時

寝るまでもう少し。
でも、やる事はやっておかないと…そんな訳で明日の予習をしている私。
魔術も大切だけど、普通の日常も大事。
遠坂の後継者たる私としては、そこも気を抜けないのである。
なんて誤魔化してみたところで、自分の感情なんて欺けないんだけど。
実際は、眠れないから勉強して気を紛らわせているのだ。
ばかばかしいなーと自分でも思うけど、落ち着いたはずの私の感情は、また復活してしまったわけで。
眠る前の紅茶を持ってきたアーチャーは、また私服だったのだ。
そりゃ、セイバーだって普段は私服だけど…いや、あれは理由がるわけだから…うん…
まあ、そんな訳で私の心は乱れまくり。
おかげさまで眠れないったらありゃしない…
そんな事を思いつつ、数学の数式をガシガシと解いていると、ノックが響いた。
ノックをする相手なんて、一人しかいない。
「…どうぞ」
ガチャリとノブが回った音がして、ドアの隙間からアーチャーの顔がのぞいた。
「やはり起きていたのか」
「んー眠れなくて。眠くなるまで数式解いてたの」
ただ、眠れないとだけ伝える。
暗闇のアーチャーの顔は良く見えないけれど、きっとやれやれ…みたいな顔をしているんだろう。
「なら…下に下りてくるかね?紅茶くらいならご馳走できるが」
「そうね、いただこうかしら?」
数式をやっつける事に飽きていた私は、二つ返事でおりる準備をした。
パジャマの上にカーディガンを羽織って、一応魔術書を一冊。
きっと、椅子に座る頃には紅茶が入っているんだろう。
少しのんびり目に階段を下りて、居間に向かう。
「丁度入ったところだぞ、凛」
「ありがと。…で、そのピッチャー何?」
いつものティーポットとシュガーポット、そして…小さなピッチャー。
私はあまりミルクは入れないんだけど…入ってるの、白くないし。
「それは…眠れない時のための保険だ」
「なによ、それ?」
見た目は綺麗な琥珀色。
「蜂蜜…?」
「甘くはないな」
アーチャーは質問に答えてくれるけど、それが何かは教えてくれない。
「入れると眠れるの…?眠り薬とか?」
魔術の秘薬か?
でもアーチャーの顔は違うといってるし…
なんだろう、眠れるものって…?
「もったいぶらないで教えて。じゃないと入れないわよ」
「いれずに眠れるならそれに越した事ないけどな…それを使わないと眠れないのならばその時は教えよう」
アーチャーがそういうので、出来る限り入れないで眠れるように努力する。
けど…アーチャーが私服で目の前に座っているのは心臓に悪いと思うのよ。
まだ見慣れてないのもどうなんだろうとか思うけど、仕方ないじゃない。
これが毎日続いたらどうしよう…何時になったら見慣れるんだろう。
「そんなに私の私服というのがおかしいのかね?」
「え?」
心の中をのぞかれたのかと思って、ドキッとする私。
「君の視線が雄弁に語っているよ。私の服装で落ち着かないとね」
「あー…ばれてたんだ…」
気まずいなーと思って紅茶に手を伸ばす。
香りが少し違うような気がしたけれど、飲み込んだ。
味は…変わらないんだけど…いや、違ったのかも…?
「凛?」
とたんに襲ってくる眠気。
どういうこと?何で意識が…落ちていくの?
「凛?効きすぎたのか…?ほんの一滴のブランデーだったんだが…」
落ちていく意識の中で、アーチャーの呟きが聞えたような気がした。
ああ、ダメだ、もう眠い…


そんな訳で。
私はアーチャーに酒を飲まされて(一滴だけど)見事に眠りへと誘われたのだった。
明朝、アーチャーに説教したのは言うまでも無い。


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